適応形MLSE等化器のための高速チャネル推定法―VLMSアルゴリズムの提案―

田野 哲  斉藤 洋一  

誌名
電子情報通信学会論文誌 B   Vol.J78-B2   No.4   pp.221-230
発行日: 1995/04/25
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Print ISSN: 0915-1877
論文種別: 論文
専門分野: 無線通信
キーワード: 
伝送路推定,  MLSE,  高速収束,  フラクショナルサンプル,  演算量低減,  

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あらまし: 
本論文は適応形MLSE(Maximum Likelihood Sequence Estimation)等化器における伝送路推定アルゴリズムとして,簡易な構成で高速な収束特性が実現できるVLMS(Variable-gain Least Squares)アルゴリズムを提案している.VLMSは送路符号がランダム系列であるならば,その決定論的な自己相関行列が対角化できることを利用して決定論的正規方程式より導出され,LMS(Least Mean Square)と同程度の演算量により実現できることを示している.また,VLMSアルゴリズムがRLS (Recursive Least Squares)なみの高速な収束特性および追従特性をもつことを理論的に解析している.更に,フラクショナルMLSE等化器のためにVLMSの基本概念を拡張したアルゴリズムも同時に導出している.そして,VLMSアルゴリズムを適用したフラクショナルMLSE等化器がサンプリング位相誤差による特性劣化を補償し,fdT=4.0×10-4の2波レイリーフエージング環境下において,フロア誤りを10-4以下に抑圧できることを実験的に検証している.更に,提案する等化器が約6シンボルで初期収束を完了させる優れた引込特性をもつことも実験的に示している.