地中探査レーダにおける伝搬速度の深度方向への変化を考慮したマイグレーション法

許 光秀  川中 彰  

誌名
電子情報通信学会論文誌 B   Vol.J78-B2   No.10   pp.638-645
発行日: 1995/10/25
Online ISSN: 
DOI: 
Print ISSN: 0915-1877
論文種別: 論文
専門分野: 宇宙・航行電子システム
キーワード: 
マイグレーション,  地中探査レーダ,  F-Kマイグレーション法,  Phase-shift法,  伝搬速度,  

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あらまし: 
地中探査レーダ画像の走査軸方向の分解能を改善する方法として,F-Kマイグレーション法とPhase-Shift法がある.地中での電波の伝搬速度が一様であればF-Kマイグレーション法により,また,伝搬速度が深度により変化し,それが既知であればPhase-Shift法により分解能を著しく改善できる.一般に,電波の伝搬速度は深さにより変化することが多く,その分布は未知である.本論文では,レーダ画像を深度方向に分割し,地表面から分割されたブロックまでの伝搬時間差を補正することにより,ブロックごとにF-Kマイグレーション法を適用する方法を提案している.各ブロックの伝搬速度は,幾つかの伝搬速度の候補値についてF-Kマイグレーション処理を行い,再生画像の反射最大値が最も大きくなる場合として,その推定値が得られることを示している.この方法を用いることにより,伝搬速度の分布を推定しつつ分解能の高い再構成画像を得ることができる.この再生画像は,経験的に得られた伝搬速度分布を用いたPhase-Shift法によるものに比べ十分な画質であり,伝搬速度推定を除いた処理時間は,Phase-Shift法の約1/7に短縮されている.