エコー経路変動検出を併用するダブルトーク検出法

藤井 健作  大賀 寿郎  

誌名
電子情報通信学会論文誌 A   Vol.J78-A   No.3   pp.314-322
発行日: 1995/03/25
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Print ISSN: 0913-5707
論文種別: 論文
専門分野: ディジタル信号処理
キーワード: 
ダブルトーク,  エコー経路変動,  エコーキャンセラ,  学習同定法,  

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あらまし: 
学習同定法を適応アルゴリズムとするエコーキャンセラにおいてダブルトークは,適応フィルタの係数を乱し,ハウリング発生の危険を増大させる.その対策としてエコーキャンセラでは通常,ダブルトークの発生を検出する回路を別に設け,検出時には適応フィルタ係数の更新を休止してその乱れを小さく抑える構成をとる.このダブルトーク検出には,エコーに埋もれたダブルトーク成分の検出が可能となる残留エコーの増加を監視する方法が有効である.しかし,その増加はエコー経路変動によっても生起するため,同検出法においてはエコー経路変動検出の併用が必須となる.本論文では,エコーを含む入力と擬似エコーの相関の大小からダブルトークとエコー経路変動を識別する方法を提案する.すなわち,擬似エコーとエコーの相関はダブルトークのときに大きく,エコー経路変動のときに小さくなることが利用される.更に,残留エコーと擬似エコーのパワー比をパラメータとするダブルトーク検出法も併せて提案し,係数更新演算に遅延を前置する構成によってエコー消去量が全く減少しないダブルトーク検出が可能となることを示す.