音響エコーキャンセラに有用な無音声雑音区間における適応フィルタ係数の更新継続法

藤井 健作  大賀 寿郎  

誌名
電子情報通信学会論文誌 A   Vol.J78-A   No.11   pp.1403-1409
発行日: 1995/11/25
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Print ISSN: 0913-5707
論文種別: 論文
専門分野: ディジタル信号処理
キーワード: 
無音声雑音区間,  加算正規化,  学習同定法,  音響エコーキャンセラ,  加算項数制御,  

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あらまし: 
音響エコーキャンセラでは参照信号として適応フィルタ係数の更新に利用されるスピーカ送出信号が遠端側の背景雑音だけとなる場合がある.本論文では,このような無音声雑音区間を含めて係数更新を常時実行しながらも推定誤差を一定の大きさに保ち得る構成を提案している.すなわち,残留エコーと送出信号の積(学習同定法が構成する係数更新量の分子)および送出信号のノルム(同,分母)のそれぞれを一定個数累積して得られた両加算値の比を係数更新量とする”加算正規化”LMS法を適応アルゴリズムとし,その加算項数を送出信号のパワーによって制御する構成をとる.例えば,ノルムの加算値が一定値(しきい値)に達したときにだけ係数を更新する構成とすれば,エコー消去量は送出信号のパワー変化によらず所要の値に維持され,その増加速度は送出信号のパワーが大きくなる区間において高められる.本論文ではまた,この制御法に加えてそのしきい値の決定に必要な周囲騒音のパワーを算定するフィルタの構造を明らかにする.