観察の概念に基づく照応解決法

山村 毅  大西 昇  杉江 昇  

誌名
電子情報通信学会論文誌 D   Vol.J77-D2   No.1   pp.162-169
発行日: 1994/01/25
Online ISSN: 
DOI: 
Print ISSN: 0915-1923
論文種別: 論文
専門分野: 人工知能,認知科学
キーワード: 
文脈,  視点,  観察,  照応,  

本文: PDF(628KB)>>
論文を購入




あらまし: 
文は,どんな文と一緒に使われたかによって,その意味が異なってくる.これは,いくつかの文が集まることにより文脈を構成するからである.従来,文脈構成の研究は,二つの文の動詞(用言)の意味関係に関するものがほとんどであった.しかし,たとえ動詞間が意味的につながっていたとしても,視点関係のような,通常談話要因と呼ばれるものが崩れていたのならば,それは不自然なつながりと感じられ,文脈を構成するとはいいがたいものになる.本研究では,文脈構成の問題を文の自然なつながりという観点から考える.そのために,視点を拡張した「観察」の概念を導入する.そして,これを用いて,ある文から次の文がどのように解釈されるかを示す.更に,この考えを照応解決に応用する.すなわち,文と文のつながりが自然なものとなるように照応の解決をすることについて述べる.また,これにより,従来では解決できなかった照応現象が解決できることを示す.更に,本研究の照応解決法の有効性を実例に対して調査することで検証する.