正規直交展開を用いた論理回路のテスト容易性に関する一考察

高橋 隆一  南谷 崇  

誌名
電子情報通信学会論文誌 D   Vol.J77-D1   No.12   pp.785-793
発行日: 1994/12/25
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Print ISSN: 0915-1915
論文種別: 論文
専門分野: 計算機構成要素
キーワード: 
正規直交系,  正規直交展開,  隣接項,  論理合成,  テスト容易化設計,  

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あらまし: 
m変数論理関数の場合,位数nの正規直交系はすべての入力に対し,ただ一つの要素だけが1であるようなn個のm変数論理式の組として定義される.任意の論理関数は,一部の変数のつくる正規直交系に適宜論理係数式を乗じることで表現でき,この表現形式は正規直交展開として知られている.本論文では,展開に用いる正規直交系が入力空間を分割していることに注目し,更に適当な制約を課することで,任意の論理関数に対し,すべての単一縮退故障を検出可能な4段の論理回路を必ず構成できることを示す.正規直交系を実現する部分回路を含めば回路の特定部分の活性化が可能になる.制約は正規直交系の要素に含まれる主項のリテラル一つを反転して得られる積項が必ず他の要素を1にできることに注目したものであり,他方で,特定の係数式が他のすべての入力空間においてそこで用いられている係数式に含まれている場合の処理を,ブール代数の吸収則の一般化として定式化することで任意の論理関数に対するテスト容易性を得ている.テストの数は展開に現れる主項の数の定数倍程度であり,展開の計算と同時に得られる.