色彩情報の局所特徴を利用した領域分割画像符号化

堀田 裕弘  宮原 誠  大竹 孝平  

誌名
電子情報通信学会論文誌 D   Vol.J76-D2   No.5   pp.1023-1037
発行日: 1993/05/25
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Print ISSN: 0915-1923
論文種別: 論文
専門分野: 画像・パターン処理
キーワード: 
領域分割,  特徴抽出符号化,  マンセル色空間,  記憶色再現,  色信号の相関性,  

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あらまし: 
カラー画像の領域分割符号化は,従来の画像の空間的相関性を削減する波形符号化とは違い,構造的冗長性を削減する新しい画像符号化方式である.この符号化法は画像の構造を抽出するので,得られた各領域に記憶色の知識を導入して,人間が再生画像を「好ましく」感じるような色再現ができる.本論文では,カラー画像情報を人間の色知覚の固有空間であるマンセル色空間に変換して領域分割を行い,各領域に対して自然画の色彩特徴を利用して画像符号化を行った.すなわち,領域内の色相情報は照明の影響を除けばほぼ一定値であることを確かめ,肌色記憶色を量子化代表点とする粗量子化を行い,自然画像の最も重要な肌色に対し記憶色に基づいた再現をした.次に,各領域内の彩度情報はその明度情報との高相関性や高い近似能力を用いて,2次多項式で近似した.本符号化を絵柄が比較的簡単な画像に適用した結果,全伝送レートは約1.0[bit/pixel]以下となった.本符号化は,原画像に忠実であるより,「好ましい」色再現を得ようとする新しい試みの符号化方式である.そこで,「好ましい」色再現性を主観評価実験と系列範ちゅう法を用いて評価した結果,波形符号化の代表であるJPEG方式よりも「好ましい」色再現性を有することを確認した.