ニューラルネットワークによる長時間心電図の情報圧縮

長坂 保典  岩田 彰  鈴村 宣夫  

誌名
電子情報通信学会論文誌 D   Vol.J76-D2   No.3   pp.782-792
発行日: 1993/03/25
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Print ISSN: 0915-1923
論文種別: 論文
専門分野: 医用工学
キーワード: 
ホルター心電図,  情報圧縮,  ニューラルネットワーク,  バックプロパゲーション,  ディジタルシグナルプロセッサ,  

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あらまし: 
本論文では,ホルター心電図波形の情報圧縮にニューラルネットワークを適用する手法について,これまでに提案した基本的なアルゴリズムをもとに種々の改良を施すことによって圧縮率を向上できることを示し,更に他手法との比較を通して本手法の有効性を定量的に示す.情報圧縮は3層の階層型ネットワークを用いて行うが,特徴として中間層素子数を入出力層より少なくして,入力波形を出力層に再現するように学習を行う.その結果,入力波形を少数の中間層素子の発火レベルから再現可能となり,原波形の代わりにその発火レベルを記録することによって,大幅な情報圧縮が可能になる.更に,波形の時間的な変化に対応するために,学習用と圧縮用のネットワークを分離した二重構造を使用して,情報圧縮を行いながら動的に結合重みの変更を行う.提案した手法と従来からある5種類の主要な情報圧縮手法について,計算機シミュレーションを行い比較評価を行った.MIT/BIH不整脈データベースの23組のデータに対して,PRDで20~10%,CCで98~99%の領域における圧縮率は1/25~1/12であり,5手法中で最も結果の良かったTOMEK法の2~1.1倍の圧縮率を示した.