並列平均場近似計算法による組合せ最適化とボルツマンマシンの学習

銭 飛  平田 廣則  

誌名
電子情報通信学会論文誌 D   Vol.J76-D2   No.12   pp.2615-2625
発行日: 1993/12/25
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DOI: 
Print ISSN: 0915-1923
論文種別: 論文
専門分野: バイオサイバネティックス,ニューロコンピューティング
キーワード: 
平均場近似理論,  ボルツマンマシン,  シミュレーテッドアニーリング,  グラフ分割問題,  温度スケジューリング,  

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あらまし: 
本論文では,確率平均場近似理論を適用した並列型平均場近似計算法を提案する.平均場近似計算法は,システムの状態空間の各要素に対して,確率平均場近似法を導入し,実状態を平均状態で置き換えて,平均場を逐次修正することにより各温度における安定様相を求める.そのために,シミュレーテッドアニーリング法やボルツマンマシンと比べ,学習過程の収束速度が速くなる.本論文では,Petersonらの考えを平均場学習アルゴリズムとして考察すると同時に,ネットワークの構造を工夫することにより,並列型学習アルゴリズムの構築方法を示し,その安定分布の存在性を検証する.また,本論文で提案する平均場近似計算法を更に加速化するために,モンテカルロ過程の温度スケジューリング方法について検討を加え,システムの平均場が遷移する際の最大エントロピーの変化を解析し,モンテカルロ過程を加速するための新しい温度スケジュール法(最大エントロピー降温法)を導入する.また,提案する平均場学習アルゴリズムでは,少ない計算時間で,従来の方法とほぼ同程度の結果が得られることおよび本論文で提案する最大エントロピー降温法が熱力学的なアナロジーと一致していることを計算機実験で明らかにする.