体系的な意味カテゴリーで記述された係り受け関係を利用する日本語文音声認識

鈴木 良弥  古市 千枝子  今井 聖  

誌名
電子情報通信学会論文誌 D   Vol.J76-D2   No.11   pp.2264-2273
発行日: 1993/11/25
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DOI: 
Print ISSN: 0915-1923
論文種別: 論文
専門分野: 音声処理
キーワード: 
体系的な意味カテゴリー,  逆時間方向探索,  A*アルゴリズム,  係り受け関係,  

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あらまし: 
文中の語順が比較的自由である日本語の文音声を認識するとき,格構造や修飾関係は非常に有用な情報である.そこで,文単位に発声された日本語文音声を認識するために,文節候補リストを作成し,係り受け関係の情報を利用しながら文節列の左へ文節を順々に連結していく一方法を提案する.この方法は「類語辞典の分類による意味カテゴリーコードで格構造情報や修飾関係情報を記述し,認識時にそれらの情報を用いて文節候補を予測しながら文候補を作成する」,「未探索部分の認識コストを推定し,A*アルゴリズムの適用により文候補を探索する」という特徴をもっている.これらの特徴によって,探索時に不要な経路を早い段階で枝刈りすることができ,類似の音素列をもつ文節への誤認識の可能性を減少させている.また提案した方法による文認識システムを構築し,8,118文節を生成可能な単語辞書と男性1名が文単位に発声した重文や複文を含む100文を用いて文音声認識実験を行った.その結果,第1候補の文認識率は74%,第10候補までの累積文認識率は89%となり,良好な認識率を得た.また他の男性話者の発声した文音声に対しても良好な認識率を得た.