相対屈折率が1より小さい滑らかな柱状誘電体からの電磁波散乱界の拡張光線理論による構成

大森 俊之  生野 浩正  西本 昌彦  

誌名
電子情報通信学会論文誌 C   Vol.J76-C1   No.5   pp.130-138
発行日: 1993/05/25
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Print ISSN: 0915-1893
論文種別: 論文
専門分野: 電磁界理論
キーワード: 
拡張光線理論,  光線の管,  誘電体,  過渡散乱,  

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あらまし: 
相対屈折率が1より小さい滑らかな境界面を有する柱状誘電体による散乱問題を,拡張光線理論(ERT)を用いて解析する.ERTによれば,幾何光学現象と回折現象に関して記述される6個の素過程を用いて散乱界を分析すると,電磁波の散乱過程を系統的に分析できる.そこで各素過程について散乱中心を求め,光線の振幅と位相を評価する.すなわち,振幅は規範問題の散乱係数とエネルギー保存則より幾何学的に導出される振幅の積として計算でき,位相は光線の光路長と規範問題の伝搬定数から決定する.このとき,散乱界は各素過程やその組合せとして得られる散乱過程の光線の重畳により構成できる.ところでこの問題では,一般には回折効果は弱い.従って,幾何光学光線により散乱界を構成する.ここでは典型的な例として,誘電体円柱と凹凸境界面を有する誘電体柱による散乱過渡応答をERTにより構成した.これらの結果は参照解とよく一致し,またこの問題での電磁波散乱界は実と複素の幾何光学光線により解析できることを示している.