捕そく効果を考慮したブロックアクセス形CRA

森 俊典  中川 正雄  

誌名
電子情報通信学会論文誌 B   Vol.J76-B2    No.11    pp.853-863
発行日: 1993/11/25
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Print ISSN: 0915-1877
論文種別: 論文
専門分野: 無線通信
キーワード: 
無線ネットワーク,  捕そく効果,  CRA,  

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あらまし: 
無線回線において発生する捕そく効果によってネットワークの特性は改善されることが報告されている.有線回線のような理想チャネルにおいてアロハ方式よりも大きなキャパシティを得ることで知られているCRA(Collision Resolution Algorithm)を無線システムで実行した場合,この捕そく効果によって更なる特性改善が期待される.本論文ではレイリーフェージングチャネルを想定し,受信電力を評価基準とした捕そく効果の存在する環境におけるCRAの特性解析を行う.その結果CRAの特性は理想チャネルで実行した場合よりも大きく改善されることと,従来提案されている改良形CRAは無線環境では必ずしも良い特性を得るわけではないことが示される.またCRAは基地局と端末とが交互に送信するシステムであるので,同一の周波数で送受信を実行することができる.このとき各端末は基地局から送信されるアクノリッジの受信によってそれぞれの伝送路の状態を知ることが可能である.伝送路の状態は瞬時に変化する性質のものではなく,直後のスロットではアクノリッジの伝送のときと同じ条件の伝送路が用意されていると考えてよい.本論文ではこの点に注目して伝送路の状態に関する情報を各端末の動作に応用するアルゴリズムを提案し,その特性解析を行う.また従来形のアルゴリズムとの性能比較をSN比-捕そく比平面を導入して行う.提案アルゴリズムは比較的大きな捕そく比を必要とする環境で有効であることが示される.