ニューラルネットワークの高速学習アルゴリズムとその適応等化器への応用

宮嶋 照行  長谷川 孝明  羽石 操  

誌名
電子情報通信学会論文誌 A   Vol.J76-A   No.8   pp.1136-1143
発行日: 1993/08/25
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Print ISSN: 0913-5707
論文種別: 論文
専門分野: ディジタル信号処理
キーワード: 
ニューラルネットワーク,  学習アルゴリズム,  評価関数,  適応等化器,  周波数選択性フェージング伝送路,  

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あらまし: 
本論文では,ニューラルネットワークの高速学習アルゴリズムを提案している.更に本学習アルゴリズムで学習するニューラルネットワークを用いた適応等化器について検討し周波数選択性フェージング伝送路における性能評価を行っている.ニューラルネットワークの学習に広く用いられているBack Propagation(BP)はこう配降下法に基づいているため収束が遅いという欠点がある.そこで本論文では,線形適応フィルタの適応アルゴリズムとして収束特性が非常に速いことで知られているRecursive Least-Squares (RLS)アルゴリズムを用いた高速学習アルゴリズムを提案している.提案するアルゴリズムは,出力層のニューロンの内部ポテンシャルの2乗誤差和を評価関数とすることでRLSアルゴリズムの使用を可能にしている.XOR問題を行い,提案するアルゴリズムはBPと比べて学習回数で約8.8倍高速であるという結果を得ている.一方,最近ニューラルネットワークの応用分野として適応等化器が注目されているが,陸上移動体通信で見られる周波数選択性フェージング伝送路において,ニューラルネットワークを用いた適応等化器の検討を行った例はこれまでにない.本論文では,提案する学習アルゴリズムを用いたニューラルネットワークを適応等化器に応用し,周波数選択性フェージング伝送路における性能の評価を行っている.特に,我々が以前に提案した選択的に教師なし学習を行うニューラルネットワークについて検討を行っている.本適応等化器は,選択的に学習することで誤った学習を防ぐことができる.シミュレーションにより,本適応等化器は,従来の適応等化器や従来のニューラルネットワークを用いる適応等化器より優れた性能を有することを示している.