磁気センサを用いた調音運動の計測システム

園田 頼信  緒方 公一  

誌名
電子情報通信学会論文誌 A   Vol.J76-A   No.1   pp.9-17
発行日: 1993/01/25
Online ISSN: 
DOI: 
Print ISSN: 0913-5707
論文種別: 論文
専門分野: 音声
キーワード: 
調音運動の観測,  調音器官の動特性,  音声の生成・発話過程,  磁気センサの応用,  

本文: PDF(521.5KB)>>
論文を購入




あらまし: 
高度な音声合成・認識の実現のためには,音声波の分析と同時に,発話に関与する舌や下あごなどの調音器官の運動を計測し,その生理的・物理的特性を把握することが重要である.この目的のため,筆者らは高精度で安全かつ容易に多量のデータの収集が可能な計測システムの開発を行ってきた.このシステムは,特に舌の運動の計測を目的としており,微小な磁石を舌に取り付け,その位置を磁気センサで検出することにより運動計測を行うものである.従来は磁気センサとして環状磁心を用いていたが,形状が大きく特性にも問題が残っていた.今回,磁心に高透磁率磁性体であるアモルファス磁性線を用いた2磁心マルチバイブレータを磁気センサとして使用した結果,高感度な位置検出センサを得ることができた.また,製作したセンサの位置検出特性は理論式によく一致し,理論式が実験式として適用できた.舌は部位ごとに異なる動きをするため多点の同時計測が必要であり,理論式と実験式とがよく一致しているという特長を用いることで多点計測が実現できた.2個の磁石を舌に取り付けて舌の運動計測を行った結果,各発話における調音部位の違いなどが明りょうに観察された.