ZnO膜表面研磨によるSAWフィルタの周波数特性ばらつきの低減

門田 道雄  近藤 親史  中鉢 憲賢  

誌名
電子情報通信学会論文誌 A   Vol.J76-A   No.10   pp.1399-1406
発行日: 1993/10/25
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Print ISSN: 0913-5707
論文種別: 論文
専門分野: 超音波
キーワード: 
ZnO,  SAW,  特性ばらつき,  研磨,  

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あらまし: 
ZuO膜を用いたSAWフィルタを製造している過程で,中心周波数が一致していても振幅特性が微妙に異なるという現象を発見し,その振幅特性ばらつきを低減する必要が生じた.そのばらつき低減をいろいろと試みる中で,たまたまZnO膜表面を鏡面研磨し,そのSAWフィルタの特性を調べたところ,今まで懸案となっていたSAWフィルタの振幅特性のばらつきや周波数特性が大きく改善されていることを見出した.ZnO/くし形電極/ガラス構造のSAWフィルタでは,ZnO表面に,くし形電極のフィンガーの厚みに起因する周期的な凸部と表面全体に細かい凹凸が生じている.本研究では,その振幅特性ばらつき低減の原因として,これらの凹凸について着目し,検討した.FEMによる理論解析と実験との対応を行い,ZnO膜上の凸部は電気機械結合係数には,ほとんど影響を与えないが,SAW音速に対しては音速低下の原因となっていることを明らかにした.更にフィンガーに起因した凸部側面のばらつきやZnO膜全体の細かい凹凸のばらつきが,SAW音速ばらつきやSAW不要反射ばらつきの原因に,更にこれらのばらつきは振幅特性ばらつきの原因になっていることを明らかにした.