マルチチャネル構造視覚モデルを用いた複合正弦波知覚特性解析

松井 利一  平原 修三  

誌名
電子情報通信学会論文誌 D   Vol.J75-D2   No.9   pp.1597-1605
発行日: 1992/09/25
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DOI: 
Print ISSN: 0915-1923
論文種別: 論文
専門分野: バイオサイバネティックス,ニューロコンピューティング
キーワード: 
視覚モデル,  観測状態,  複合正弦波形,  コントラストしきい値特性,  マルチチャネル,  

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あらまし: 
視覚系の基本現象(ぼけと視野の相互依存特性)に着目して定式化した視覚モデルを用いて,視覚系応答特性の統一的な説明を試みた結果,これまでに,この視覚モデルから計算できる方形波のコントラスト感度特性が実測結果とよく一致すること,視覚モデルの応答特性から画像のエッジ検出や領域検出の可能性,更に人間にとって最も見やすい文書画像形態(行と行間隔,文字と文字間隔の関係)の理論的導出の可能性を確認した.本論文では,この視覚モデルが複合正弦波形を観測したときに得られる応答特性から実際の見え方特性が定性的に説明できること,および視覚系のマルチチャネル理論の証拠の一つとされているしきい値下複合正弦波知覚特性(コントラストしきい値特性)が本視覚モデルからも理論的・定量的に導けることを立証した.更に,しきい値上複合正弦波知覚特性も実測結果とよく対応することを確認した.これらの結果は,本視覚モデルが実際の視覚応答を正確にシミュレートできること,および視覚系のマルチチャネル理論とも密接に関連している可能性が高いことを示すものと言える.