選択的注意のモデルに基づく多義図形の非あいまい化

川端 信男  

誌名
電子情報通信学会論文誌 D   Vol.J75-D2   No.3   pp.628-636
発行日: 1992/03/25
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DOI: 
Print ISSN: 0915-1923
論文種別: 論文
専門分野: 人工知能,認知科学
キーワード: 
選択的注意,  計算モデル,  多義図形,  視覚,  認知,  

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あらまし: 
人間の視覚現象に対して,視覚系の情報処理がどのようにかかわっているかを明らかにすることは重要である.本論文では,視覚現象として2通りの見え方をする多義図形を取り上げ,視覚系における選択的注意の機能の一部を模擬する画像処理モデルを提案し,選択的注意に伴う情報処理を画像処理によってシミュレートすることによって高次視覚系に伝達される視覚情報,すなわち,選択的注意を通して見た画像の生成を行った.多義図形から生成された図形に対して視覚心理実験を行い,生成された画像が多義図形の2通りの解釈の一つに対応する一意的な図形に見えるか否かを検証した.この結果,多義図形の複数の特徴に選択的注意を向けることによって多義図形は2通りの解釈のそれぞれに対応する一意的な解釈の画像に変換されることがわかった.これらの結果は,多義図形は選択的注意の段階で情報選択が行われ,一意的に解釈されるような視覚情報として高次レベルに送られ,解釈されることを示唆している.