動的部分木を用いた光線追跡法―そのアルゴリズムと高速化効果の評価―

成瀬 正  新谷 幹夫  斎藤 隆文  

誌名
電子情報通信学会論文誌 D   Vol.J75-D2   No.3   pp.554-564
発行日: 1992/03/25
Online ISSN: 
DOI: 
Print ISSN: 0915-1923
論文種別: 論文
専門分野: 画像・パターン処理
キーワード: 
コンピュータグラフィックス,  光線追跡法,  写実的画像生成,  部分木,  

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あらまし: 
光線追跡法の高速化の本質は,各画素に対して,その画素に投影される物体を効率良く求めることにある.その方法として本論文では,階層化された木構造データを前提とし,それから作られる部分木を用いた手法を提案する.すなわち,画像の小領域に投影される物体からなる部分木を,与えられた木構造データから動的に構成し,小領域内の画像生成は部分木を用いて行う手法である.提案手法では更に,部分木に対して木のノードレベルで視点からの距離によるソーティングを行うと共に,小領域内の一様性テストを併用することで,よりいっそうの高速処理を実現する.このアルゴリズムをインプリメントして実験を行った結果,部分木を用いることにより,交差判定回数を著しく削減でき,部分木を動的に作成するコストも小さいことがわかった.また,アルゴリズムを解析し,計算コストの評価を行って実験結果を裏づける結果を得た.更に,一次光線(物体から目に直接入射する光線)に対して,従来最も高速であると言われているArvoらの手法と比較した.その結果,本手法は一次光線に対してArvoらの手法より高速であることがわかった.