弾性輪郭モデルとエネルギー最小化原理による輪郭追跡手法

上田 修功  間瀬 健二  末永 康仁  

誌名
電子情報通信学会論文誌 D   Vol.J75-D2   No.1   pp.111-120
発行日: 1992/01/25
Online ISSN: 
DOI: 
Print ISSN: 0915-1923
論文種別: 論文
専門分野: 画像・パターン処理
キーワード: 
動画像処理,  物体追跡,  弾性輪郭モデル,  エネルギー最小化,  動的計画法,  

本文: PDF(971.5KB)>>
論文を購入




あらまし: 
本論文では,エネルギー最小化原理に基づいた動画像系列からの輪郭追跡手法を提案する.本手法では,まず弾性体として表現された輪郭モデルを定義し,この輪郭自身の弾性エネルギーと追跡対象輪郭を含む画像の濃度こう配から生成されるポテンシャルエネルギーの両者の和を最小にするように,輪郭モデル自身を移動させることにより輪郭追跡を実現している.従って,輪郭モデルは前フレームの追跡結果をもとに逐次更新されることになる.本手法では,単に輪郭モデルが現フレームでの追跡対象輪郭に向かって移動するだけでなく,前フレームでの形状をできるだけ保存するように輪郭モデルに弾性的制約を付与しているので,追跡対象物体内部のテクスチャや遮へいエッジの影響を受けにくく,一般の追跡問題に適用可能な頑健な手法となっている.また,ポテンシャル場を距離変換に基づく方法により生成しているので追跡対象エッジの影響をより遠方に及ぼすことが可能となり,従来困難であったロングレンジの動画像にも適用可能である.更に,本論文では,エネルギー最小化計算を動的計画法により効率良く解くためのアルゴリズムについても述べる.本手法を実際の動画像に適用した結果をもとに手法の妥当性・有効性を示す.