高誤り率10-1~10-2において良好なランダム誤り訂正能力を有する高次元対称パリティチェック符号

橋本 和憲  畑 雅恭  

誌名
電子情報通信学会論文誌 A   Vol.J75-A   No.8   pp.1257-1266
発行日: 1992/08/25
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Print ISSN: 0913-5707
論文種別: 特集論文 (情報理論の通信システムへの応用論文小特集)
専門分野: 誤り訂正符号
キーワード: 
誤り訂正符号,  ブロック符号,  高い誤り率,  高次元,  対称性,  

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あらまし: 
高い誤り率で動作する符号としては,伝送速度R=1/2~1/4の畳込み符号がある.誤り率が10-2~10-1では,バースト誤りの長さが符号のガード長を超えて機能しなくなる場合がある.本論文では,短い符号である長さm=3~7のパリティチェック符号を,高次元化と同時に対称符号化する新しい符号構成(鎖符号と呼ぶ)を提案している.各次元を構成する符号語長は等しくかつ短いため,高い誤り率においても符号語の中に複数の誤りが混入する確率が小さく正しく機能する.しかし,このままでは訂正能力が小さいため,n次元に高次元化すると共に,幾何学的対称性をもつ構成により,符号の能力を高めている.例えば,R=1/2の畳込み符号の復号後のビット誤り率が回線誤り率の5乗に比例するのに対し,提案する符号のそれは4次元および5次元において,それぞれ9乗,20乗に比例する改善度をもつ.このため,R=1/2の畳込み符号と比較すると,n=5,m=7では誤り率5×10-2より高い領域での復号後のビット誤り率が良好であり,また,R=1/4の畳込み符号と同じ復号後のビット誤り率特性をもつ鎖符号と比較すると,伝送速度R=0.328となり,約31%の伝送効率の向上が得られる.