集積化用可変特性ジャイレータの構成とそのフィルタへの応用

石橋 幸男  

誌名
電子情報通信学会論文誌 A   Vol.J75-A   No.5   pp.907-916
発行日: 1992/05/25
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Print ISSN: 0913-5707
論文種別: 論文
専門分野: アナログ信号処理
キーワード: 
VCCS,  ジャイレータ,  素子感度,  SPICE,  

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あらまし: 
IC,LSI技術の発展に伴ってアナログフィルタの集積化が強く望まれている.本論文では,従来の電流乗算形の電圧電流変換器(VCCS)を用いて制御電流によって特性を変化させることができ,抵抗の相対精度が維持されていれば,その絶対精度にはその伝達コンダクタンスが依存しない差動入力VCCSおよび差動入出力VCCSの構成方法を提案している.また,これらによって構成されたジャイレータを用いて従来のLCフィルタをシミュレートする方法について述べている.更に,抵抗制御電流源回路を付加して,制御電流を1本の外付け抵抗によって実現して複数のVCCSの特性を決めることができる回路構成についても述べている.本回路の有効性を確認するために,0.25dBリプル3次連立チェビシェフフィルタを設計して計算機によってシミュレーションを行った結果,周囲温度の-10~60℃の特性変化は低く,また電源電圧の±12.5%の変動に対する遮断周波数の変動もほとんど認められないことを確認している.従来よく使われているチューニングシステムを構成しなくても,アナログフィルタの集積化が可能であることを示している.