局所円弧パターン法を用いた筆者識別

吉村 ミツ  吉村 功  

誌名
電子情報通信学会論文誌 D   Vol.J74-D2   No.2   pp.230-238
発行日: 1991/02/25
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Print ISSN: 0915-1923
論文種別: 論文
専門分野: 画像・パターン処理
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あらまし: 
個人を機械的手段で認識することは,現代社会での情報処理技術に対する要求の一つである.手書き文字の自動筆者認識はそのための一つの手段である.これについて筆者らは本論文誌で,相似パターンの頻度を特徴量とする方法を提案し,良好な成績を収めた.しかしこの方法には,多量の時間と記憶容量が必要という欠点があったので,本論文では,円弧をある狭い範囲でのみ考える,文字の書かれている領域をいくつかに分割してその領域ごとに頻度を測定する,という意味での局所化の工夫を試み,その効果を筆者識別実験で調べた.実験材料には,筆者らが過去に用意した,25字種からなる文章を24人が反復筆記したデータベースを用いた.比較のために,相似パターンの頻度を用いる方法と,文字認識に用いられている加重方向指数ヒストグラム法についても実験を行った.実験の結果によると,本論文で提案した方法は,他の方法よりも平均で約6%高い正答率を与え,しかも計算時間は相似パターンの頻度を用いる方法の約50分の1であった.これは同じデータベースを用いた方法の中では際立って優れた成績である.