接合分離形アナログICにおける温度補償法とその応用

大塚 正則  兵庫 明  関根 慶太郎  

誌名
電子情報通信学会論文誌 C   Vol.J74-C2   No.12   pp.797-806
発行日: 1991/12/25
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Print ISSN: 0915-1907
論文種別: 論文
専門分野: 集積エレクトロニクス
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あらまし: 
ICの応用範囲が広がり,動作環境に対する要求が過酷なものになりつつある.中でも高温度はより身近な環境であるため,高温度動作可能なICの開発力が期待されているが一般のシリコン半導体ICでは正常な動作が期待できるのは百数十℃程度までである.本論文ではシリコン半導体ICを対象として新しい補償回路を提案することにより,使用可能温度を高めた.まず素子レベル(トランジスタ,ダイオード等)での高温環境下における問題点の検討を行い,その補償方法の提案を行った.次にこの補償法を応用例として演算増幅器を構成する回路ブロック,すなわち差動入力段,バイアス用定電流回路,および出力段に適用した.補償された各回路ブロックについてはIC化TEGを用いた実験により動作確認を行い,280℃程度まで常温の特性が維持されていることを確認した.最後にこの回路ブロックにより演算増幅器を構成し,簡単な応用回路についてシミュレーションにより動作確認を行った.この結果従来の汎用形演算増幅器に比べ本演算増幅器は動作可能温度が130℃程度高められた.以上により,本補償法の有効性が確認された.