超高速多重量子井戸形分布帰還半導体レーザ

魚見 和久  土屋 朋信  青木 雅博  鈴木 誠  中野 博行  茅根 直樹  

誌名
電子情報通信学会論文誌 C   Vol.J74-C1   No.11   pp.406-413
発行日: 1991/11/25
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Print ISSN: 0915-1893
論文種別: 特集論文 (超高速光エレクトロニクスの最前線論文小特集)
専門分野: 超高速光変調
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あらまし: 
伝送速度10 Gb/s以上の大容量・長距離光ファイバ通信システムへの応用が期待されている1.55 μm帯InGaAsP系多重量子井戸(MQW)形分布帰還半導体レーザに関し,超高速化を支配している緩和振動周波数と非線形ダンピング現象,また長距離化を決めているチャーピング量について,理論,実験的に検討を加えた.まず,MQW活性層の量子井戸数,およびバリヤ層膜厚の最適化を行い,緩和振動周波数を従来の約2倍の約1.6~1.7 GHz/MAまで増大することに成功した.また,10 Gb/s変調時のチャーピング量の顕著なχL依存性を明らかにし,軸方向空間ホールバーニング現象により説明できることを示した.また,10 Gb/s帯大振幅変調時のチャーピング量として世界最低値の3.4 を得た.更に,ダンピングK因子,利得飽和係数のレーザ構造,発振波長依存性から非線形ダンピング現象の物理的メカニズムに対して考察を加え,スペクトラルホールバーニング理論により説明可能であることを示した.最後にダンピング現象により限定される最大変調周波数帯域を増大する方法として,MQW活性層へのp形ドープが有効であり,40 GHz以上の変調が可能であることを示した.