音響伝送ひずみの単語認識率への影響とその改善法

飛田 瑞広
管村 昇
中津 良平

誌名
電子情報通信学会論文誌 D   Vol.J73-D2    No.6    pp.781-787
発行日: 1990/06/25
Online ISSN: 
DOI: 
Print ISSN: 0915-1923
論文種別: 論文
専門分野: 音声処理
キーワード: 


本文: PDF(673.2KB)>>
論文を購入



あらまし: 
本論文では,音声認識時の収音条件の違いによる,音響伝送周波数特性の変化と認識率の関係について明らかにした.まず,音声収音時の音響反射体の影響によって生ずる伝送ひずみ特性を,電気的なフィルタで模擬することの妥当性を検証し,これに基づいて,反射体の影響によるディップ周波数が3kHz付近に生じたとき認識率が大きく低下することを明らかにした.また,音響伝送ひずみと話者内変動(揺らぎ)とが同時に生じたときの認識率が,各々の低下量の加算値よりも相乗的に大きく低下することを明らかにした.最後に,伝送ひずみを生じた音声の認識率改善法として,ひずみを生じた音声で標準パターンを作成して,かつマルチテンプレートの手法を用いることによって約20%,距離尺度にパワー情報を採用することによって約10%認識率が向上することを確認した.