完全方陣のディザ行列への適用に関する検討

長嶋 祐二  長嶋 秀世  寺内 美奈  豊田 誠  

誌名
電子情報通信学会論文誌 D   Vol.J73-D2   No.5   pp.747-755
発行日: 1990/05/25
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Print ISSN: 0915-1923
論文種別: 論文
専門分野: 画像・パターン処理
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あらまし: 
本論文では,組織的ディザ法のしきい値行列に完全方陣を用いることを提案し,その有効性について検討する.従来のしきい値行列には,人間の視覚特性が考慮されたBayer型や網点型がよく知られている.しかし,既存のしきい値行列で得られるディザ画像をインタレース方式のテレビモニタに表示すると,奇数フィールドと偶数フィールドの平均オン画素数に大きな差が生じ,30Hzのフィールド間のフリッカが生じる.ここではまず,組織的ディザ法のしきい値行列に提案した4次の完全方陣の性質について述べる.完全方陣と既存のしきい値行列の視覚特性の客観的な評価は,ドットプロファイル法により2値画像のフーリエスペクトル分布を求め,設定した三つの基準で比較を行う.更に,奇数フィールドと偶数フィールドのフーリエスペクトル分布を求め,その直流成分の差から各しきい値行列のフリッカの発生状態を定量的に評価する.また,SIDBAの画像データを用いたテクスチャ抑制効果の評価も行う.最後に,被験者77名によるフリッカの発生状態に関する主観評価実験を行い,96%以上の被験者が完全方陣によるディザ画像のフリッカの発生が少ないとしている.これらのことより本手法が有効であることがわかった.