温度補償を施したディジタル制御方式DC-DCコンバータの安定化特性

黒川 不二雄  竹田 仰  東 克彦  松尾 博文  

誌名
電子情報通信学会論文誌 B   Vol.J73-B1   No.4   pp.396-403
発行日: 1990/04/25
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Print ISSN: 0915-1885
論文種別: 論文
専門分野: 電子通信用電源
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あらまし: 
ディジタル制御方式DC-DCコンバータにおいては,経済性および電気的ノイズに対する信頼性の面からA-D変換器としてVCO(電圧制御発振器)の利用が注目されている.この場合,DC-DCコンバータのスイッチング周波数が100kHz以上では,VCOの発振周波数は10MHz以上であることが必要となる.このような高周波領域では,エミッタ結合マルチバイブレータ形のVCOが用いられ,その電圧対周波数特性には比較的大きな温度依存性が現れる.このため,ディジタル制御方式DC-DCコンバータにおいては,出力電圧の安定化特性が悪化することがあり,実用に際して問題となる.本論文では,まず,ディジタル制御方式DC-DCコンバータにおける出力電圧の安定化特性の温度依存性およびこれによる定常偏差の発生の機構が明らかにされた.次に,温度変化により生じる出力電圧の定常偏差を抑制するために,VCOの発振周波数の温度依存性を積極的に利用して,(1)パルス計数時間を変化させる方法,(2)積分制御回路部の基準値を変化させる方法の二つの補償回路が提案され,この補償回路の動作,特性について検討が行われた.その結果,提案された二つの温度補償回路が良好な特性を持つことが確認された.