EstellおよびASN.1に基づくプロトコル仕様からAdaへのトランスレータの作成

長谷川 亨  堀内 浩規  加藤 聰彦  

誌名
電子情報通信学会論文誌 B   Vol.J73-B1   No.4   pp.317-327
発行日: 1990/04/25
Online ISSN: 
DOI: 
Print ISSN: 0915-1885
論文種別: 論文
専門分野: 通信ソフトウェア
キーワード: 


本文: PDF(1013.4KB)>>
論文を購入




あらまし: 
通信プロトコルが大規模化するのに伴い,プロトコルの実装コストの増大が大きな問題となっている.プロトコルの形式記述技法(FDT)により記述したプロトコル仕様から通信プログラムを自動生成するFDTトランスレータが,コスト削減の一候補であり,各所で開発されている.これらの試みで採用しているFDTはプロトコルの動作の記述が主目的で,プロトコル要素のフォーマットの記述が困難なため,完全な通信プログラムを生成することは難しい.筆者らは,動作の記述を目的としたFDTであるEstelleと,OSI上位2層のプロトコル要素のフォーマットを規定するFDTであるASN.1を組み合わせて完全なプロトコル仕様を記述する方法を考察し,この方法により記述した仕様をAdaプログラムに変換するトランスレータを試作した.この記述法により,ほぼ完全なOSIプレゼンテーションプロトコルカーネルの仕様を,約1.2k行の記述量で記述することが可能になった.また,この仕様からトランスレータによりプログラムを生成させたところ,実行可能な約6.9k行のソース形式のうち,約5.8k行が自動生成された.このプログラムを用いた内部折返しの通信実験で約23.5kバイト/秒のスループットを達成し,実用的な通信プログラムを生成することを確認した.