機械インピーダンスを自由に調節できる装置―慣性能率可変装置―

加藤 厚生  伊藤 正美  

誌名
電子情報通信学会論文誌 A   Vol.J73-A   No.8   pp.1399-1405
発行日: 1990/08/25
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Print ISSN: 0913-5707
論文種別: 論文
専門分野: システムと制御
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あらまし: 
ヒトやロボットマニピュレータの運動特性を評価するとき,負荷として機械的なインピーダンス(慣性,粘性,弾性)要素をこれらに付加し,その定数を任意に変えながら実験を行うことがある.筆者らはその目的で慣性能率,粘性係数および弾性係数を自由に変えることのできる可変インピーダンス装置の開発をすすめている.機械的インピーダンスのうち粘性と弾性の強さを自由に調節できる装置の開発は既に完了し,今回新しく慣性能率を自由に調節できる装置を開発した.この装置は速度制御されたサーボモータと電磁パウダークラッチを連結して構成されている.電磁パウダークラッチを粘性要素として動作させ,モータの軸回転とトルクを装置出力軸に伝達させる.粘性要素の粘性係数の変化によって見かけの慣性能率を調節する.装置の出力軸角速度は外部トルクに応じて変化し慣性運動をシミュレートする.原理的には加速度制御やトルク制御を必要としない.既に開発済みの可変粘弾性装置と結合すれば,慣性および粘弾性を自由に変化できる可変機械インピーダンス装置となる.