連続音声認識における述語および名詞句の予測の可能性について

重永 実  関口 芳廣  花形 俊彦  滝 雅之  山口 剛太  

誌名
電子情報通信学会論文誌 D   Vol.J72-D2   No.8   pp.1307-1312
発行日: 1989/08/25
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Print ISSN: 0915-1923
論文種別: 特集論文 (新しい音声処理技術特集)
専門分野: 音声認識・連続音声認識
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あらまし: 
連続音声認識においては後続単語の予測を正しく行って,候補単語の数を限定することが重要である.本論文は述語および名詞句の種々の汎用的な予測方法の検討といくつかのシミュレーション実験の結果を記している.予測は大別して前向き予測(文頭からの処理)と後向き予測(文末からの処理)とに分けられる.日本語の場合,前向き予測ではまず名詞句を認識し,その格情報を使って述語を予測する.従来の意味辞書などを改良して,この述語予測を行うことにより,文認識率,1文当りのマッチング回数ともに改善された.文末の述語をまず認識して,文頭へ処理してゆく後向き予測は,先行の名詞句を予測し得るばかりでなく,前向き予測ではできない一部の複文においても予測能力を働かせ得るなど,種々の長所がある.しかし,前向き予測の場合でも,予測した述語の格構造情報を使うことにより,述語に先行する名詞句を予測し得る.更に,これらの述語および名詞句の予測は「名詞の意味属性+格助詞+格の種類+その格をもつ述語」の四つ組を辞書からあらかじめ作っておくことにより,容易に行い得,かつマッチング回数を減らすことができる.更に,両方向から予測と検証を行ってゆく方法が両者の長所をもち得る可能性がある.