定性的モデルの大局的性質のグラフによる解析

石田 好輝
得丸 英勝

誌名
電子情報通信学会論文誌 D   Vol.J72-D2    No.11    pp.1910-1915
発行日: 1989/11/25
Online ISSN: 
DOI: 
Print ISSN: 0915-1923
論文種別: 論文
専門分野: 人工知能,認知科学
キーワード: 


本文: PDF(539.1KB)>>
論文を購入



あらまし: 
今までに提案されているほとんどの定性シミュレーションアルゴリズムは局所的伝搬パラダイムに基づいており,従ってモデルから実際には起こり得ないような余分な状態を生成してしまう.最近のアプローチでは,これに対して位相面における位相的条件により,その余分な状態をフィルターする方法が提案されている.我々は,グラフで表現された定性モデルの構造的性質を解析することによりこのフィルタリングを行うことを提案する.我々のアプローチでは,安定性,可観測性といったシステム理論における概念の定性版が用いられる.定性的安定性,不安定性のグラフモデルによる条件を述べ,更に不動点の定性版である「不変符号パターン」という概念を導入し,モデルがこのパターンをもつための条件も述べる.我々の手法の方が幾何的条件を使うものより記号処理になじむものと考える.また,我々の手法は,対象が線形システムに限られるが位相面を用いる手法のように対象システムの次数が2次以下という制限はない.また我々の手法を非線形システムにまで拡張する方法も議論する.