プラズマ堆積μc-SiヘテロエミッタによるSi-HBTの基礎検討

佐々木 公洋  深沢 剛  古川 静二郎  

誌名
電子情報通信学会論文誌 C   Vol.J72-C2    No.5    pp.478-483
発行日: 1989/05/25
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Print ISSN: 0915-1907
論文種別: 特集論文 (シリコンLSIの高性能化技術特集)
専門分野: デバイス技術・バイポーラ
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あらまし: 
結晶Si上にプラズマCVD法を用いて堆積したSi膜の結晶性,電気的特性,バンドギャップについて評価し,更にこの膜をSi-HBT用ヘテロエミッタに用いた結果について検討した.結晶Si上にプラズマ堆積したSi膜は界面付近(本実験の場合約10nm以下)でエピタキシャル成長する.しかし,膜厚が厚くなるに従って結晶性が悪くなりμc-Siが成長する.また,結晶性はSi基板面方位によって異なり,(111)面よりは(100)面でエピタキシャル成長しやすい.このエピタキシャル成長を反映して膜の抵抗率は,膜表面よりは界面付近で,また(111)面上よりは(100)面上で低くなっている.この膜の光吸収特性から推定されるバンドギャップは1.34eVである.この値はガラス基板上より小さい値であるが,結晶Siのそれより大きくワイドバンドギャップヘテロエミッタを構成できると期待される.この膜をヘテロエミッタとするSi-HBTを試作したところ電流利得480が比較的高い電流密度で得られた.同様に作製したPoly-Siエミッタトランジスタでは電流利得が15と小さかった.従ってμc-Siヘテロエミッタで得られた高い電流利得は界面の酸化膜の効果によるものではなくワイドバンドギャップヘテロエミッタによるものであると結論した.