演算量を大幅に低減した蓄積一括復調方式のためのタイミング抽出法

三宅 優  萩原 将文  中川 正雄  

誌名
電子情報通信学会論文誌 B   Vol.J72-B1   No.9   pp.754-761
発行日: 1989/09/25
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Print ISSN: 0915-1885
論文種別: 論文
専門分野: 通信方式,通信伝送機器
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あらまし: 
近年,位相変調方式(PSK)の新しい復調方式として,トレーニング信号が不要な蓄積一括復調方式が提案されている.この方式を用いれば,パケット通信のように一度に送信すべき情報が極端に短いデータバーストなどに対して,キャリア再生やタイミング抽出のためのプリアンブルをつける必要がなくなり,データ伝送効率の非常に高い通信が可能となる.しかし,この蓄積一括復調方式において今まで提案されているタイミング抽出法は,FFTと逆FFT,そして各サンプリング点においてそれぞれ位相量を計算していた.そのため計算量が多く,ハードウェアの負荷も大きいものであった.また,1シンボル当りのサンプル数が多いため,高速なA-Dコンバータおよび大容量メモリを必要としていた.本論文では,蓄積一括復調方式における上記二つの問題点の解決法を提案するものである.まず,タイミング抽出に関しては,相関演算と高精度周波数決定法を用いることにより,従来型と比較して性能を低下させることなく演算量を大幅に低減する.また,1シンボル当りのサンプル数については,補間を用いることにより,サンプルポイントとタイミングポイントが大きくずれた場合でもより正確なシンボル値が得られるようになっている.本方式の有効性は計算機シミュレーションによって確認されている.