分布予測に整合して情報欠損を招かぬ一回帰分析法と音環境への適用(連続レベル値観測の場合)

太田 光雄  張 兵  高木 尚光  

誌名
電子情報通信学会論文誌 A   Vol.J72-A   No.4   pp.718-727
発行日: 1989/04/25
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Print ISSN: 0913-5707
論文種別: 論文
専門分野: 基礎一般
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あらまし: 
音環境分野では,目的変数と説明変数間でしばしば実測データに基づく公知の回帰分析法が適用される.通常の回帰分析法においては,各変量のガウス分布特性,誤差の最小自乗評価,回帰関数の変換に基づく予測など,方法論上の標準路線を採ることが多い.本研究では,従来におけるこのような人為的単純化をできるだけ避け,しかも任意変動分布の説明変数をもとに目的変数の揺らぎ分布全体を予測できる新たな一方法論を見出すことに研究の焦点をおく.すなわち,回帰分析の標準路線を基盤にしながらも,揺らぎの分布予測といった目的志向型のためには,どのような高次処理を導入すべきかに注目し,現象の複雑さに整合した回帰分析の一試みとこの回帰に基づく新たな応答分布の予測法を提案している.具体的には,2種変量間の線形・非線形の各種相関情報をできるだけ洩れなく浮き彫りに反映できる3種の回帰モデルを導出している.また,本手法の一スペシャルケースに最小自乗誤差評価法に基づく公知の回帰分析法が含まれ得ることも示している.次いで,音環境で観測した実データに,この回帰モデルと予測手法を適用して,本手法が持つ実際的有効性の一端を実験的にも確認している.