スーパコンピュータによる逐次型距離変換

木村 文隆  本城 康正  中山 晶  三宅 康二  

誌名
電子情報通信学会論文誌 D   Vol.J71-D   No.12   pp.2579-2586
発行日: 1988/12/25
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Print ISSN: 0913-5713
論文種別: 論文
専門分野: 画像・パターン処理
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あらまし: 
逐次型の距離変換,細線化,ラベリングなどの画像処理アルゴリズムは,各々の画素に対する近傍演算の間に回帰的データ参照関係があるため,そのままではスーパコンピュータで効率良く処理できない.本論文では,逐次型距離変換アルゴリズムをスーパコンピュータによって効率良く実行するために,テレビジョン式ラスタ走査に代わる斜め走査を提案する.走査方向を斜めにすることによって同一走査内の近傍演算間の回帰的データ参照関係が取り除かれ走査線単位での並列処理が可能になること,および,このようにしても原アルゴリズムと等価な画像処理アルゴリズムが得られることを4近傍および8近傍の逐次型距離変換アルゴリズムについて示す.実際に斜め走査の有効性を確かめるために,斜め走査に基づく逐次型距離変換アルゴリズムをスーパコンピュータVP100で実行したところ,従来の逐次型距離変換アルゴリズムを汎用計算機M382で実行した場合に比べて5~10倍以上の処理速度が得られた.また,従来の逐次型距離変換アルゴリズムをそのままスーパコンピュータで実行した場合に比べても5~10倍高速になり,斜め走査の有効性が確かめられた.