複屈折光ファイバの振動による偏波雑音:計算機シミュレーションによる解析と実験

今井 正明  寺沢 良明  大塚 喜弘  

誌名
電子情報通信学会論文誌 B   Vol.J71-B    No.7    pp.854-862
発行日: 1988/07/25
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Print ISSN: 0373-6105
論文種別: 論文
専門分野: 通信線路,ケーブル
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あらまし: 
不整接続部をもつ複屈折光ファイバリンクにおいて,ファイバの一部をスピーカにより強制振動すると偏波状態が揺らぐ.ファイバからの出射光を検光子を介して検出すると“偏波雑音”が観測される.揺らぎの定量的評価のために,強度変動の平均値/標準偏差=信号対雑音比(SN比)を導入して,入射直線偏光角(α)およびファイバ主軸間の角度ずれ(θ)を変えてSN比を測定した.種々の複屈折光ファイバ(だ円ジャケット,ボータィ,パンダ(こうもり型))について,α=θ=0°とα=θ=90°のときのSN比を比較すると,後者が約15dB低下することが確かめられた.この偏波雑音によるSN比の劣下を,偏波モード結合がファイバ内の1箇所で生ずることを仮定して,伝搬光の強度変動を定式化した.消光比の揺らぎおよび直交モード間の位相差の揺らぎがガウス型の確率分布に従うとして計算機シミュレーションを行った.それらの確率変数に適当な標準偏差値と平均値を与えるとSN比の実験値に良く一致させることができた.この方法により揺らぎパラメータを推定することが可能である.