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係り受けの整合性を考慮した文節列の音声認識
松永 昭一 好田 正紀
誌名
電子情報通信学会論文誌 D
Vol.J70-D
No.11
pp.2102-2107 発行日: 1987/11/25 Online ISSN:
DOI: Print ISSN: 0913-5713 論文種別: 特集論文 (ヒューマンインタフェース特集) 専門分野: 音声 キーワード:
本文: PDF(557KB)>>
あらまし:
音声理解システムの第1階梯(てい)として開発した,係り受けの整合性を考慮した文節列の音声認識方式について述べる.本方式は,文節単位に発声した文章音声に対して,音素認識に基づく文節認識を行い,スコアの上位の文節候補をマトリクスの形で得る.このマトリクス上の候補に対して係り受け処理を行って,文章として適格度の高い文節列を選択し,最終的な認識結果を得る.本方式の特徴は,係り受け関係に対してヒューリスティクな整合性の度合(整合度)を与え,この整合度と文節の認識スコアの双方を考慮して,文節列を選択することにある.これによって,日本語の特性(語順の自由さ)や音声の認識誤りを考慮した処理が可能となる.係り受け関係の整合度の値は,格構造等を考慮して定める.これにより意味情報が一部導入可能となる.本認識方式の効果を検証するため,2名の発声した13文章による文節の認識実験を行った.この結果,係り受け処理前の認識性能(58%)と比較して,係り受け処理を行うことで,文節単位の認識率を75%に向上させることができた.
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