偏光状態制御法と制御効果の評価

東 恒人  坪川 信  根岸 幸康  

誌名
電子情報通信学会論文誌 B   Vol.J69-B   No.9   pp.1003-1010
発行日: 1986/09/25
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Print ISSN: 0373-6105
論文種別: 論文
専門分野: 光・量子エレクトロニクス
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あらまし: 
コヒーレント光伝送方式等の通信系および光計測系において,伝搬信号光あるいは測定光の偏光状態の変動はS/Nの劣化要因となるため,光源または測定光の偏光状態の制御が必要である.二分の一波長板と四分の一波長板からなる偏光状態制御系をモデルとして,まず,ミューラー行列を用いて位相誤差を有する制御系の出力光の表示式を導出し,次に,位相誤差のない制御系について入力信号光の偏光状態の検出法と制御法を提案した.また,位相誤差を有する制御系に上記の方法を適用し波長板の位相誤差と角度誤差によって生じる偏光状態の制御誤差を評価した.更に,制御誤差の評価尺度として出力光の偏光度と方位角で表せる偏光係数を用いて,制御系の許容誤差を示した.例えば,波長λが1.5μm,電力スペクトル幅Δλ/λが10-8の光源を用い,許容コヒーレンス度0.74,許容偏光係数0.96(干渉光強度劣化量約0.2dB相当),符号誤り率10-9,ビットレート1Gb/sのFSKコヒーレント光伝送のための制御系において,波長板の許容角度誤差Δθ=2°に対して,位相誤差の許容値を,二分の一波長板,四分の一波長板共に5.5%に設定する必要がある.最後に,制御系の組立後の制御誤差の推定を可能とするために位相誤差推定法を提案した.