光FM通信系におけるエコーひずみ

山口 義昭  平野 信夫  

誌名
電子情報通信学会論文誌 B   Vol.J69-B   No.7   pp.665-675
発行日: 1986/07/25
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Print ISSN: 0373-6105
論文種別: 論文
専門分野: 通信方式,通信プロトコル
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あらまし: 
光波帯の周波数変調(FM)通信系に対するエコーひずみの影響を理論的に解析している.光FM波が空間または線路を伝搬している途中で,伝搬径路が2個以上に分離し,それぞれが異なる径路長または伝搬時間をもって受信点に到達したとき,復調信号中にエコーによるひずみが発生して,それが系の他の雑音やひずみに相加する.解析の結果,直接波とエコーとの伝搬距離(または時間)差が小さいときのエコーひずみパワーは,光FM波の固有雑音(レーザ光のスペクトル幅が零でないことによる)のそれに比べて小さく,エコーによる影響は無視できるが,伝搬距離差が大きくなると,エコーひずみのほうが固有雑音よりも一般に大きくなり,系の雑音対信号比に影響を及ぼす可能性のあることが明らかになった.特に変調信号の帯域幅に対して周波数偏移の小さいFM波の場合にはエコーひずみの大きいことが示され,光FM通信系の方式設計に際してエコーへの留意が必要なことを強調している.なお本論文における変調信号はガウス雑音状で,その瞬時振幅に周波数偏移が比例するアナログ変調形式を想定している.