漢字認識における段階的整合方式の効果

馬場口 登  国弘 秀人  相原 恒博  

誌名
電子情報通信学会論文誌 D   Vol.J68-D   No.11   pp.1918-1925
発行日: 1985/11/25
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Print ISSN: 0913-5713
論文種別: 論文
専門分野: パターン認識・学習
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あらまし: 
漢字は上下・左右などに分割され,しかも共通の形状である部分パターンを持つという図形的階層性を有するものが多い.従って,部分パターンを漢字認識過程の中間目標に設定することが漢字認識における有効なアプローチの1つであると想定される.本論文では上述の事柄を踏まえて,第1整合なる部分パターンとの整合部と第2整合なる部分パターン以外(残余パターン)との整合部から構成される段階的整合方式を提案する.提案方式による認識系は,部分パターン辞書と残余パターン辞書を組合せた階層化辞書を備え,基本となる整合方式には筆者らが提案した構造的セグメント整合を用いる.構造的セグメント整合は入力漢字パターンを直線セグメントで記述し,方向,重心位置,長さ,相対的位置関係などの類似性に基づき,入力と辞書とのセグメントの対応付けを施すものである.部分パターンを含む手書き漢字1,300サンプル(26部分パターン,205字種)を対象とし,段階的整合方式と非段階的整合方式の比較実験の結果,効率的な大分類が可能なこと,共通部分パターンを持つ漢字への誤認識が減少するなどの提案方式による効果が確認された.