GaAsモノリシックマイクロ波集積回路用クロスタイコプレーナ遅波線路の理論的および実験的検討

関 昇平  長谷川 英機  

誌名
電子情報通信学会論文誌 B   Vol.J68-B   No.5   pp.570-577
発行日: 1985/05/25
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Print ISSN: 0373-6105
論文種別: 論文
専門分野: 無線・衛星通信
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あらまし: 
GaAsマイクロ波モノリシック集積回路の受動回路を小形化し,高密度集積化を達成するのに有用な線路として,著者らが提案したクロスタイコプレーナ遅延線路に関し,理論的,実験的検討を行なっている.この線路は,枕木状の周期導体により,電気エネルギと磁気エネルギを空間的に分離して蓄積し,電磁波の波長を短縮する.導体パターンと誘電体のみで構成できるため,従来のMIS形半導体遅延線路より低損失となる.解析は,伝送線路片を周期接続したモデルを用いて,Floquetの定理により,分散関係式を導出し,線路分散域と遮断域の存在を示した.さらに設計上重要な線路分散域の遅波率,特性インピーダンス,減衰定数の表現式を導出している.実験には,半絶縁性GaAs基板,誘電体スパッタ膜と蒸着金属膜による試料線路を用いた.その結果,周波数700MHz~4GHzの範囲で,遅波率15~20の遅波伝搬を確認している.また,減衰定数として7×10-2dB/mmという.従来のMIS形線路より1~2桁小さい良好な値を得た.さらに小形化された方向性結合器を試作し動作を確認し,遅波線路の有用性を示した.