NMR利用のハイパサーミア深部温度計測における温度誤差の検討

上村 佳嗣  雨宮 好文  

誌名
電子情報通信学会論文誌 C   Vol.J67-C   No.12   pp.927-934
公開日: 1984/12/25
Online ISSN: 
DOI: 
Print ISSN: 0373-6113
論文種別: 論文
専門分野: 
キーワード: 


本文: PDF(609.3KB)>>
論文を購入




あらまし: 
がん治療の有効な方法の1つであるハイパサーミア(温熱療法)において,人体深部加温点の無侵襲温度計測手段の提供が強く望まれている.本論文は,核磁気共鳴(NMR)のパラメータである熱平衡磁化M0を磁場焦点法で求め,その温度依存性から加温点の温度を測定する場合の温度誤差の検討結果を示す.本論文では,(1)M0の温度依存性は水の場合の理論的なもので近似できる,(2)大動脈のような部位をさけて測定する限り血流の影響は無視できる,という仮定のもとに温度誤差の要因を,(a)核磁気緩和時間によるもの,(b)焦点の不完全性によるもの,(c)測定系のS/Nによるもの,に分け,おのおのについて理論的に考察した.さらに温度誤差と測定装置の各諸元との定量的関係を明らかにし,例えば直径4cm,厚さ4cmの小円筒領域の温度を温度誤差±0.5℃で測定するためには,共鳴周波数4MHz,低域フィルタのしゃ断周波数100Hzのとき棒状焦点磁場用電流9.89kAT,勾配磁場用電流2.51kATが必要となることを示した.