応力付与形偏波保持光ファイバ―構造設計および作製―

保坂 敏人  佐々木 豊  岡本 勝就  野田 寿一  

誌名
電子情報通信学会論文誌 C   Vol.J67-C   No.10   pp.741-748
公開日: 1984/10/25
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Print ISSN: 0373-6113
論文種別: 論文
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本論文は,コヒーレント光伝送用の低損失かつ低クロストーク長尺偏波保持光ファイバの実現を目指して,設計精度が高く,かつ作製容易な円形応力付与部形状を有するPANDAファイバについて検討したものである.一般に応力付与形偏波保持光ファイバには直交する2つの偏波モードが存在し,このモード間の結合によりクロストーク劣化が生じて長尺の偏波伝送が困難になる.このモード結合を抑えるには,(1)モード複屈折率を大きくすること,および(2)付与応力の対称性劣化を小さくすることが重要な役割を果たす.ここでは,円形応力付与形PANDAファイバを中心に,他の2種類の基本的な応力付与部形状を有するPANDAファイバと併せて検討し,(1)損失低減化のもとに最大モード複屈折率を与える構造パラメータを明らかにした.さらに(2)応力付与部の変動がある場合についてモード結合パラメータを求め,クロストーク特性の優劣を明らかにした.以上の理論検討を基に,大形母材使用による応力付与部の対称性向上およびファイバ外径の大形化による高モード複屈折率化を図り,円形応力付与形PANDAファイバにおいて,1kmで-42dBの低クロストークを実現した.