変形M系列を用いた同期式スペクトル拡散多重通信方式

谷本 正幸  住吉 浩次  駒井 又二  

誌名
電子情報通信学会論文誌 B   Vol.J67-B   No.3   pp.297-304
発行日: 1984/03/25
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Print ISSN: 0373-6105
論文種別: 論文
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従来のスペクトル拡散通信方式は非同期の多元接続が可能であるという特長を持つが,チャンネル間干渉が0でないため同時通信可能なチャンネル数が少なく,周波数利用効率が悪い.これを改善するため,本論文では新しい変形M系列を拡散符号とする同期式スペクトル拡散多重通信方式を提案する.変形M系列はM系列に適当な直流分を付加して得られ,自己相関関数のサイドローブが0となる性質を持つ.本方式では,変形M系列をビットシフトした系列を各チャンネルの拡散符号とし,そのすべてに同期をとる.拡散符号長をNとするとき,1チャンネルの伝送に必要な帯域のN倍の帯域を用い,帯域制限特性と拡散符号の電力スペクトルの積がナイキストの第一基準を満足するようにすれば,Nチャンネルの多重伝送がチャンネル間干渉なしに行える.この帯域制限特性を送・受信フィルタで等しく分担して実現するとき,伝送路雑音に基づくSN比が最大となり,その値は1チャンネル伝送の場合と等しい.したがって,TDMと同じ多重数を実現できることとなり,周波数利用効率が著しく改善される.同期については,TDMと同程度のビット同期誤差が許容される.