筆者情報に関する構造変数と濃度変数の比較

吉村 ミツ  木村 文隆  吉村 功  

誌名
電子情報通信学会論文誌 D   Vol.J66-D   No.7   pp.819-826
発行日: 1983/07/25
Online ISSN: 
DOI: 
Print ISSN: 0913-5713
論文種別: 論文
専門分野: 
キーワード: 


本文: PDF(671.9KB)>>
論文を購入




あらまし: 
手書き文字において,ストロークの長さなどの構造変数と,濃度値を表わす濃度変数のどちらが筆者情報を多く含むかを,認識の正答率をもとに検討した.変数を処理する技法に関して,変数の標準化,部分空間の定め方,距離の定義,字種,を変えて,どの条件が各変数に対して最適な処理技法になるかを実験的に調べた.7人,25字種,25反復の文字を材料として実験を行い,それぞれに最適な方法を用いれば,どちらの変数も約87%の正答率を与え,両者は同程度の筆者情報を含むという結論が得られた.各変数を処理する技法としては,変数の標準化をしないで正準判別分析を行うのが,両変数に共通に高い正答率を与えた.主成分分析と正準判別分析の場合には,併合級内共分散行列を用いて距離を定義するのがよかった.各個人ごとの主成分スコアの散布図で近似的に等分散性が成立っているといえる状態が示された.なお,濃度変数のKL展開の場合にはユークリッドの距離を用いるのがよいこともわかった.