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高次の摂動解を考慮した超音波回折断層法
川中 彰 中山 淑
誌名
電子情報通信学会論文誌 D
Vol.J66-D
No.2
pp.190-197 発行日: 1983/02/25 Online ISSN:
DOI: Print ISSN: 0913-5713 論文種別: 論文 専門分野: キーワード:
本文: PDF(577.9KB)>>
あらまし:
超音波回折断層法(Diffraction Tomography)においては,回折等の影響も考慮して,被測定体の音速の分布を再生している.この方法では,不均一な音速分布を持つ媒質に関する波動方程式に摂動法を適用し,その摂動解を求めている.しかし,被測定体の音速の自乗の分布を1次の摂動項のみで表しているため,再生は1次の摂動解のみに基づいて行なわれている.本論文では,被測定体の超音波吸収を考慮するため,基礎方程式として,不均一な複素屈折率分布を持つ媒質に関する波動方程式を考えている.そして,その分布を高次の摂動項まで考えて展開し,摂動解を求めることにより,高次の摂動解まで考慮に入れて複素屈折率分布を再生できる新しい方法を示している.又,高次の摂動解から再生値を求める場合にも,従来の回折断層法で用いられていた再生アルゴリズムをそのまま適用できることを示している.更に,本方法の有効性を確めるため,吸収を持つ円柱状の被測定体を想定して計算機シミュレーションを行ない,2次の摂動解まで考慮することで,1次の摂動解から得られる再生値を改善できることを確認している.
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