2Nジョセフソン接合閉回路におけるコヒーレント的動作

小林 忠行  近藤 信義  浜崎 勝義  山下 努  

誌名
電子情報通信学会論文誌 C   Vol.J66-C   No.9   pp.660-667
公開日: 1983/09/25
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Print ISSN: 0373-6113
論文種別: 論文
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あらまし: 
ジョセフソン素子は低インピーダンスのために外部信号源との整合がむずかしく,かつ出力電圧が小さいためにマイクロ波ミキサや電圧標準等に応用する時,特別な工夫を必要としている.これらの欠点を捕うために素子を直列に接続することが考えられるが,素子特性のバラツキにより全素子がコヒーレント的に動作するとは限らない.本研究では全素子がコヒーレント的に動作するような回路としてN個の素子の直列回路を2つ並列に接続した2N-JJ閉回路を提案し,この閉回路の電圧―電流特性を調べ,そのコヒーレント的動作の振舞について調べた.この閉回路は素子特性にバラツキのある場合でも単なるN個の直列回路よりコヒーレント的に動作しやすいことを計算機シミュレーションで示した.N=2,3の場合の閉回路をPb系合金のトンネル型ジョセフソン素子を用いて製作した.周波数Fの高周波を閉回路に印加した場合,電圧―電流特性上にあらわれる定電圧ステップの電圧間隔はNFに対応する電圧で生じる.これは計算結果とも定性的に一致し,このステップ上では各素子がコヒーレント的に動作しているものと考えられる.