等弧長ルンゲクッタ法とその応用について

福田 馨  長嶋 秀世  

誌名
電子情報通信学会論文誌 A   Vol.J66-A   No.3   pp.194-198
発行日: 1983/03/25
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Print ISSN: 0373-6091
論文種別: 論文
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あらまし: 
微分方程式の数値解法としてよく用いられるものにルンゲクッタ法がある.これは解関数のテイラー展開に基礎をおくものであり,解関数が1価関数の場合は解を得ることができるが,解関数が多価関数となる場合は解を得るのに困難を伴う.本論文では,解関数の形状に追従する座標を用いて解が多価関数となる場合でも適用できる微分方程式の数値解法について検討した.まず,解の関数の形状をより的確にあらわす刻み間隔として解関数の弧長に注目し,この弧長を一定とする等弧長ルンゲクッタ法を提案した.さらに,これが通常のルンゲクッタ法より解の精度が高くなる場合の条件をルンゲクッタ法の誤差評価式より示した.次に,この等弧長ルンゲクッタ法と座標変換を組み合せることにより,解関数が多価関数となる場合にも適用することのできる微分方程式の数値解法を示した.これは数値のみを座標変換するものではなく,微分方程式そのものも座標変換するものである.これにより,微分方程式の右辺の関数が無限大となる点を除去することができ,解関数が多価関数となる場合でも解を得ることができることを示した.