デュアルゲートFETを用いたマイクロ波帯無限移相器

市川 敬章  小牧 省三  

誌名
電子情報通信学会論文誌 B   Vol.J65-B   No.6   pp.715-722
発行日: 1982/06/25
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Print ISSN: 0373-6105
論文種別: 論文
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あらまし: 
360°の位相角をエンドレスに可変できる移相器(無限移相器)は,スペースダイバーシチ等の分野で必要であるが,従来の無限移相器は導波管形のため装置が大形化する欠点があった.本論文では,MIC化を可能とするため入力信号を90°の位相差で2分岐し適当な振幅比でベクトル合成する方法を採用し,MIC化で生ずる損失の低減のため能動素子であるデュアルゲートGaAs MES FETを用いた新しい回路構成を提案した.FET無限移相器を実現するためには,第2ゲートバイアスに対して通過位相変化の小さいデュアルゲートFET振幅調整回路を実現しなければならない.通過位相変化を最小にするため第2ゲート終端インピーダンスを最適化する手法が実験的に検討されているが,理論解析はまだ行なわれていない.まず本論文では,FETの等価回路定数のバイアス依存性を考慮した等価回路解析によりデュアルゲートFETの振幅および位相の変化を数値計算し,実験結果と比較した.その結果,第2ゲート終端インピーダンスの理論設計が可能であることが明らかになった.最後にFET無限移相器の試作結果について述べる.