新幹線電波雑音障害低減のための導体線列架設の提案

山口 尚  雨宮 好文  

誌名
電子情報通信学会論文誌 B   Vol.J65-B   No.5   pp.630-637
発行日: 1982/05/25
Online ISSN: 
DOI: 
Print ISSN: 0373-6105
論文種別: 論文
専門分野: 
キーワード: 


本文: PDF(541.9KB)>>
論文を購入




あらまし: 
新幹線電車走行時にパンタグラフとトロリー線の接点から電波雑音が発生し,とくにVHF帯ではテレビ受信障害をもたらす.本論文では,雑音低減対策の一つとして線路側方のトロリー線支持柱に数本の導体線からなる電線列を架設して雑音電波をしゃへいする方法を提案する.雑音低減度を予測するための計算式は,微小電流素子を波源とする球面波入射に対する電線列による散乱波の水平偏波成分に注目して導出した.その結果,各電線からの散乱波は近似的に実波源から各電線に下した垂線と各電線の中心軸との交点に影像波源を仮想することによる界に相当することがわかった.数値計算の結果,電線の半径や間隔を適当に選定すれば,金網を架設することに匹敵する低減効果が得られ,例えば周波数150MHzにおいて直径1.2cmの電線を40cmの等間隔で6本ないし10本架設した場合,5ないし8.5dB程度の低減度が得られることがわかった.計算式は実際の新幹線の1/70縮尺モデルによる室内実験で確認した.